【復星医薬】2022年上半期の状況・実績2022年9月28日/川本 敬二/企業分析全体状況 ヘルスケヤーのコングロマリット企業とも言えるFosun(复星医薬)は、医薬・医療機器・診断・健康サービス分野と多岐にわたる事業を「イノベーション」と「国際化」を旗印に展開。2022年上半期は、営業収入は約4300億円(前期比26%増)、経常利益は、約360億円(前期比19%増)。営業収入の海外比率は36%を占めている。海外事業関係は1400人を擁しており、米国、アフリカ、欧州等の地域で販売展開。 コロナ関連の開発の進展/新薬 研究開発人員は2800人、2020年上半期の研究開発費用は480億円に上っている。 BioNTechから導入のコロナワクチン(mRNA)は、台湾、香港では上市済、中国は上市承認の最終段階にある。また、バイオシミラー等の複数の新製品を上市した。 アムジェンから乾癬治療薬、腎疾患薬の2剤の中国での販売権を取得。 更には、子会社を通じてCAR-T細胞治療薬の上市承 [続きを読む]Read more https://www.kawamotobbp.jp/wp-content/uploads/2022/05/fosun-1.gif 250 500 川本 敬二 https://www.kawamotobbp.jp/wp-content/uploads/2022/05/logo_black.png 川本 敬二2022-09-28 13:29:322022-09-28 13:29:45【復星医薬】2022年上半期の状況・実績
【恒瑞医薬】2022年上半期の状況・実績2022年9月28日/川本 敬二/企業分析全般状況 HengRui(恒瑞)の医薬ビジネスの二本柱である「ジェネリック」・「新薬」ビジネスの何れも収益面で難しい局面にある。前者の「ジェネリック」は、主要製品が集中買付の対象となったことから収入減となり、他方、「新薬」は、複数の製品が医療保険の対象となり薬価が下がったことと、更には、研究開発の拡大による費用の高騰を招いたこと、且つコロナ禍のコスト高により、2022年の上半期の決算は、営業収入、利益とも前期比減となった。上半期:営業収入:約2050億円(前期比.23%減)、経常利益:約400億円(前期比:24%減)。 新薬の承認と研究開発の進展 2022年上半期の研究開発費は、約600億円(前期比13%)となり、営業収入の28%強を研究開発に投入。 研究開発の成果としては、AR阻害剤(抗アンドロゲン/前立腺癌)がNMPA(中国薬事当局)により6月に承認された。mHSPC(転移性ホルモン感 [続きを読む]Read more https://www.kawamotobbp.jp/wp-content/uploads/2022/05/hengrui-706x321-1.png 450 900 川本 敬二 https://www.kawamotobbp.jp/wp-content/uploads/2022/05/logo_black.png 川本 敬二2022-09-28 13:27:402022-09-28 13:31:33【恒瑞医薬】2022年上半期の状況・実績
【華海薬業】米国で製剤に力を入れたことで中国国内で想定外の大成功2022年9月28日/呉 晨/企業分析近年、中国で実施されてきたジェネリック医薬品に対する一致性評価は、中国の医薬品業界にとって突然降ってわいた大嵐のようなものでした。そういった環境下でも、ほぼ最高利益を上げてきたのは浙江省に本社を置く華海薬業(HuaHai / 株式コード:600521;上海)です。なぜ、華海薬業は大成功を収めることができているのか、おそらく自身も予想だにしなかったことだと思います。 華海薬業はAPI領域でのリーディングカンパニーとして知られてきました。特に降圧薬系ACE阻害薬及びARB薬APIの主要供給メーカーでもあります。他方、華海薬業が製剤メーカーとして中国国内で名を知られるようになったのは、2016年から始まったジェネリック医薬品に対する厳格な一致性評価を契機とします。一致性評価をパスするには、生物同等性試験(BE)のほか、CMC(薬学)の再研究も必要となり、たとえすべて順調でも、審査期間を考慮しなく [続きを読む]Read more https://www.kawamotobbp.jp/wp-content/uploads/2022/09/p_group02.jpg 360 557 呉 晨 https://www.kawamotobbp.jp/wp-content/uploads/2022/05/logo_black.png 呉 晨2022-09-28 13:13:572022-09-28 13:15:45【華海薬業】米国で製剤に力を入れたことで中国国内で想定外の大成功
【真実生物】コロナ治療薬の真実生物が香港市場にIPO申請2022年8月8日/川本 敬二/IPO先月中国初の経口コロナ治療薬承認を獲得したばかりの真実生物(河南真实生物科技)が、香港市場へのIPOを申請しました。 2022年8月4日に提出された目論見書によると、コロナ治療薬Azvudine(阿兹夫定)の製造や商業化、治験のための資金調達ということです。発行する株式の数や調達予定額については記載されていません。 コロナ治療薬Azvudine(阿兹夫定) Azvudine(RO-0622)はHIV治療薬として2021年7月にNMPAによって上市承認されたNRTI(核酸系逆転写酵素阻害剤)です。2022年7月25日にはCOVID-19を適応症に追加することを承認され、中国で初の経口コロナ治療薬となりました。 2022年8月7日には1錠約170円以下(35錠で300元未満)で購入できると発表されました。HIV薬としての価格が1錠500円くらいですから、利益率はかなり低くなりそうです。 Azv [続きを読む]Read more https://www.kawamotobbp.jp/wp-content/uploads/2022/04/23505862_m.jpg 1358 1920 川本 敬二 https://www.kawamotobbp.jp/wp-content/uploads/2022/05/logo_black.png 川本 敬二2022-08-08 10:46:502022-08-08 11:37:41【真実生物】コロナ治療薬の真実生物が香港市場にIPO申請
ジェネリック薬の第7回集中買付(国)とそのインパクト2022年8月4日/川本 敬二/医薬市場|政策行政「集中買付」の背景 従来、上海人のリッチな方々が病気をして薬を服用する際には、中国産のジェネリック薬には見向きもせず、海外のオリジナル薬を購入していました。国産のジェネリック薬の品質を全く信用していなかったからです。 中国政府(NMPA)がジェネリック薬の品質問題に大鉈を振るったのが、2016年に始まるジェネリック薬のオリジナル薬との一致性の再評価政策でした。多くのジェネリック薬の承認が取り下げられ、NMPAはBE試験等のオリジナル薬との一致性の試験を再実施したジェネリック薬にのみ承認を再付与しました。品質問題の解決の後に続いたのが、医薬品業界のコスト構造の変革です。それは、2019年に始まった国による医薬品の集中買付制度とその後の拡大です。2022年に入って第6回、続いて第7回の集中買付がなされました。 第7回集中買付 国の集中買付に参加できるのは、前記の一致性試験をパスして承認が下りた [続きを読む]Read more https://www.kawamotobbp.jp/wp-content/uploads/2022/04/d2327c83124961a104993677283ab2d1-scaled.jpeg 1706 2560 川本 敬二 https://www.kawamotobbp.jp/wp-content/uploads/2022/05/logo_black.png 川本 敬二2022-08-04 09:50:512022-08-08 11:12:22ジェネリック薬の第7回集中買付(国)とそのインパクト
【科倫博泰】Kelunがメルクに対し1200億円規模のライセンス導出2022年7月29日/川本 敬二/ディールKelun(科倫)のライセンスディール 科倫博泰(Kelun-Biotech)は、自社研究開発のSKB264(TROP2-ADC/TNBC乳がん)の全世界の開発・製造・販売権をメルク(Merck)に付与しました(2022.7.26発表)。ライセンスの経済条件は、upfront:$35M(47億円)、milestones総額:$901M(1210億円)です。 SKB264はKeLun-Biotech自社開発のTROP2-ADCで、中国でTNBC(乳癌)患者のPhase III、および非小細胞は胃癌のPhase IIを実施中です。Kulun-Biotechは、四川省の成都の医薬品ガリバー企業である科倫集団(Kulun)が成都の医学城(Chengdu Medical City)に2016年に新薬の研究開発等を目的に設立した子会社です。 なおKulun-Biotechは2021年にも自社研究開発 [続きを読む]Read more https://www.kawamotobbp.jp/wp-content/uploads/2017/07/8735317_xxl.jpg 2832 3814 川本 敬二 https://www.kawamotobbp.jp/wp-content/uploads/2022/05/logo_black.png 川本 敬二2022-07-29 22:47:552022-08-08 11:14:26【科倫博泰】Kelunがメルクに対し1200億円規模のライセンス導出
中国発の新薬 / FDA(米国)承認申請の行方2022年7月27日/川本 敬二/R&D新薬|医薬市場BeiGeneのPD-1抗体の承認申請とFDAの反応 BeiGene(百済神州)は2019年11月、米国FDAからBTK阻害剤(Brukinsa)を適応症:MCL(セカンドライン)として承認を取得。現在では、米・中・欧州・加・豪州を含む20か国で上市しています。そしてそれに続くグローバル品であるPD-1抗体(Tislelizumab)については、2021年1月に中国での承認が下りたのを機に、ノバルティス(Novartis)に対して米国での共同販売権を留保しつつ、中国を除くグローバルな販売権を供与(契約金アップフロント額:6億5千万ドル)。BeiGeneは、35か国で9000人の患者を組込む(うち中国:6千人、海外:3千人)臨床試験を実施してきました。 Tislelizumabの米国での最初の申請の適応症は、食道扁平上皮癌(セカンドライン)でした。中国を含むアジア、欧州、北米の10か国でなさ [続きを読む]Read more https://www.kawamotobbp.jp/wp-content/uploads/2022/07/fda-stamp.webp 900 1600 川本 敬二 https://www.kawamotobbp.jp/wp-content/uploads/2022/05/logo_black.png 川本 敬二2022-07-27 14:51:172022-07-28 09:56:14中国発の新薬 / FDA(米国)承認申請の行方
米欧+中国での新薬承認 コロナ禍の2022年上半期の実績2022年7月19日/川本 敬二/R&D新薬|医薬市場米国、欧州、中国の上市承認の件数と中国の躍進 コロナ禍にあって、2022年上半期はコロナワクチン、コロナ治療薬の開発および上市承認が進展をみましたが、他の疾患領域での上市承認も歩みを止めることはありませんでした。米国、欧州、中国の三極の薬事当局(FDA, EMA, NMPA)がこの期間中に上市承認を付与した新薬の疾患領域別の件数は、癌(肿瘤)がトップ、その次は感染症でした。癌領域では、三極の内、中国(NMPA)の上市承認の件数がトップ(下記グラフの黒色)となっています。下記のとおりです。 なお2022年上半期、新薬に対して世界で最初に上市承認を付与した薬事当局としては、FDAが14剤の新薬を承認しトップ。EMA(欧州)が5剤、NMPA(中国)は、自主研究開発の進展により7剤となっています。承認対象は、低分子化合物以外に抗体、細胞治療等が含まれています。 中国企業の中国での新薬承認リスト(2 [続きを読む]Read more https://www.kawamotobbp.jp/wp-content/uploads/2021/08/画像1-1.png 504 735 川本 敬二 https://www.kawamotobbp.jp/wp-content/uploads/2022/05/logo_black.png 川本 敬二2022-07-19 20:11:472022-07-19 20:11:47米欧+中国での新薬承認 コロナ禍の2022年上半期の実績
【2022年上半期】中国でR&Dされ欧米へライセンス導出された新薬一覧2022年7月14日/川本 敬二/R&D新薬|医薬市場|ディール2022年上半期―中国企業Business Developmentの健闘 中国企業のR&Dが生み出した新薬等の海外企業へのライセンス導出は、2022年上半期に28件の成立をみました。内、20件が新薬・新技術関連、4件がバイオシミラー、4件がジェネリック・改良型医薬でした。 下記がそのリストです。 <2022年上半期ライセンス導出リスト> 中国企業 (ライセンサー) 海外企業 (ライセンシー) ライセンス対象品目 Upfront (US$) 取引総額 Kelun (科倫) Merck ADC(TROP2) 47M 1.4B Junshi Pharma (君実) Coherus(米) TIGIT抗体 35M 290M Harbour (和铂医薬) AstraZeneca 二重特異性抗体 (CLDN18.2/CD3) 25M 350M LaNova (礼新医药) Turning Poin [続きを読む]Read more https://www.kawamotobbp.jp/wp-content/uploads/2021/08/画像1-1.png 504 735 川本 敬二 https://www.kawamotobbp.jp/wp-content/uploads/2022/05/logo_black.png 川本 敬二2022-07-14 14:09:572022-07-14 14:09:58【2022年上半期】中国でR&Dされ欧米へライセンス導出された新薬一覧
中国2022年上半期、それでも医薬30社がIPOを果たす!2022年7月9日/川本 敬二/IPO|医薬市場1.全体情勢 バイテク企業の資金調達を取り巻く環境、山あり谷あり、ですが今は全世界的に我慢の時代に突入しており、アメリカでも多くのバイテクがリストラ・プロジェクトの売却等に走っています。米国のインフレや利上げで米国の投資資本が世界的に引き潮になっており、中国・香港も例外ではなく、米国マネーが逃げております。 中国の未公開のバイテク企業への投資は、まず中国に長らく根を張っている米国系の投資会社が対象の医薬技術・人(トップ)の目利きの役割を果たしてシード投資、その後中国系のマネーがどっと入って来るのが一つの典型例です。そして中国のIPO市場としては、規模が最大で重要な香港市場でもやはり米国系マネーが大きな役割を果たしてきました。ところが昨年の秋以降、米国マネーの潮が引き、さらに中国の国内的な要因も重なり、未公開企業への投資およびIPO市場が冬の時代に入っています。 2.上海・深センでのIPO [続きを読む]Read more https://www.kawamotobbp.jp/wp-content/uploads/2021/08/画像1-1.png 504 735 川本 敬二 https://www.kawamotobbp.jp/wp-content/uploads/2022/05/logo_black.png 川本 敬二2022-07-09 14:42:442022-07-09 14:42:45中国2022年上半期、それでも医薬30社がIPOを果たす!
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